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民藝MINGEI-美は暮らしの中にある

こんにちは、西荻の池田です。

 

先日、休みを利用して世田谷美術館で開催中の「民藝MINGEI-美は生活の中にある」の展示を見てきました。

「民藝」とは柳宗悦が提唱した言葉で、生活の中で使われていた道具に美を見いだすという運動です。

昨今はお土産品なんかを指して「民芸品」などと呼びますがそれとは少し違う意味を持ちます。

 

柳が見出だした美の一つに「刺子稽古着」というものがあります。

稽古着なので誰にお披露目するわけでも無いもので丈夫に作れれば本来装飾などは不要なものです。

ただ、実際のそれには刺し子という布を丈夫にさせる技法を使い七宝柄や菊柄を作っています。

 

これを見て柳は「只被(ただかぶ)る為(ため)なら美しさ等どうでもいい。だが美しさは着たい気持(きもち)をそそる」と書き残しています。

 

私たちの作る家というのもまさにそれが大事だと改めて感じました。

「衣・食・住」と言うように住宅もまた人の生活には欠かせないものです。

昨今は省エネ性や快適性など高性能な住宅も多く作られるようになってきました。

某ハウスメーカーさんは「家は性能」とうたい超高性能の家を作っています。

 

もちろん住むための道具ですから性能は大事です。

ただ、その性能だけを満たせればそれは本当に良い家なのかというのは私たちがいつもお客様に問いかけさせていただいているものです。

 

性能を第一として将来的に性能が下がる事が分かっている断熱材を使ったり、せっかく木造で作っているのに将来の解体時に分別、リサイクルができないようなものを作ってしまったり、またデザインは本当に不要なものなのでしょうか?

 

華美な装飾はメンテナンスを多く必要とさせたり、家の寿命を短くさせてしまうものもあります。

 

私たちが目指すべきと思っているものはまさにこの民藝の思想。

住むための道具として必要な性能水準は当然満たす。ただ、その上で日々使う事に対して愛着がわく一品一様のデザイン。

それが私たちがかかげる「ちょっとカッコイイ家」です。

 

これからもお客様と共に民藝のような用の中にある美が感じられるような家を作って行ければと改めて思う展示でした。

 

 

それではまた!

 

 

この記事を書いた人 WRITER

池田 大基
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