大倉山の集合住宅:妹島和世+西沢立衛/SANAA
こんにちは、ファーストステージ横浜ブランチの池田みさきです。
ずいぶん前になりますが見に行った建築の紹介をします。
SANAAという設計事務所の大倉山の集合住宅という作品です。
SANAAは2010年に建築のノーベル賞といわれるプリツカー賞を
受賞した設計事務所で、
そんな建物が自分の住まいの割と近くにあるということでいってみました。
一番最初に載せた写真だけだと、
RCの建物が曲線でうねっている建物のようにみえますが、
外部に接している部分は直線的。
周りの一般的な建物には直線的な形が多いため、
それらとの調和を考えてのデザインのような気がします。
あくまで外部は直線的ですね。
注文住宅を設計するときも注意したいところですが、
かっこいい建物を作りたい!と思う気持ちが先行してしまい、
傍からみると奇抜すぎ。。。
みたいにならないように全体のコンテクストを読むマクロな視点と、
室内の棚一つの高さにこだわれるミクロな視点を併せ持って注文住宅を設計したいですね。
そして一歩中に入ってみると曲線を多用した有機的な空間が広がります。
集合住宅なのでこの建物の中にはいくつかの世帯が住んでいるはずなのですが、
柵や塀の類がありません。
私が設計したわけではないのであくまで推測ですが、
塀や柵をなくして、各世帯のプライバシーを確保するために
曲線をつかって目線を操作したのではないでしょうか。
注文住宅を設計するときにも応用できると思います。
設計士の意図的にこの推測が正しいかはわかりませんが、
実用的なロジックを丁寧に積み重ねた結果が、
既視感のない新しいデザインに昇華している建物が個人的には好きです。
ほかにもいろいろ紹介していけたらいいと思います。