日本一参考にならない西日本縦断旅行ガイド③
こんにちは、支店長の池田です。
の続きです。
福岡市内に戻ってきて見たかった建築はまずは「アクロス福岡」です。
まるで山の中からガラスのタワーが生えてきたかのような建物ですが、これは山ではなくて全て建物の屋上緑化というので驚きですね。
竣工当時(1995年)はこんな状態。約30年で驚きの変わりようですね。
竣工当時から植えられていた植物もありますが、最近の調査で竣工時は植えていなかった植物も多く確認されていてまさに自然の山へとなって行っているようでした。
この屋上は階段で最上階まで登れるようになっているので登ってみると
もう本当に山の中にいるような状態。
これを見て福岡市の中心部にあるオフィスビルだと言って誰が信じられるでしょうか…?
30年という月日とこの状況をしっかりと想像して設計した人間、それを作るべく管理をしてきた関係者全員が揃ったからこそできたまさに奇跡の建築ではないでしょうか。
現代のいかにコストを抑えて床面積を増やすかという経済原理主義による建築ではこれは二度と生まれない日本の誇るべき建築の一つだと思います。
さて、次は竹中工務店の寮です。
この建物は高層建築の木質化を目指して作られた建物で構造壁をCLT(直交集成板)で作り床スラブは鉄筋コンクリートで作ったハイブリッドな建築です。
外観だけを見ているとあまり変わった感じはしませんが、建築当初の図面などを見ているとハイブリッド建築を作る為のあらゆる試行錯誤が見て取れてとても感動したのを覚えています。
実物を見てみるとそんな検討や苦労の跡をちっとも見せずにスッと建っているような感じなのもまた素晴らしい建築でした。
それではまた!
この記事を書いた人 WRITER
西荻窪ブランチ
池田 大基
Ikeda Daiki